今日は,メルボルンから Bendigo 線という電車に乗って 1 時間の Woodend という街に出かけました。目的は,市内の酒屋でもよく見かける「牛」のマークでおなじみ
Holgate という地ビール工場訪問です。訪問と言っても,工場見学ツアーは予約が取れなかったので,単にバーでビール呑んでくるだけなんだけどさ。電車で片道 1 時間,500 円くらいだから,まぁ,八王子から飯田橋に呑みに行くようなもんだろ。
Woodend の駅下車徒歩 2 分ほどで,
Holgate Brewhouse 発見。すぐじゃん。日本でも地ビール工場は意外とへんぴなところにあるので,このアクセシビリティは貴重ですね。
タップで出してるビールを全種類味わえるという Tasting Paddle があるというので,それをオーダー。
今出てるのは8種類で,前列は右から Pilsner,Mt. Macedon Ale,The Mild One,Brick Kiln Road Wheat Beer の 4 種。後列は左から Nut Brown Ale,ESB (Extra Special Bitter),Hopinator,Temptress の 4 種です。
今日の僕のお気に入りは,Hopinator。ホップがハッキリと主張した double IPA です。ちょっと柑橘系のアロマもあって,これはうまい。あと,好きなスタイルでもある Wheat も良かった。色はクリスタルモルトとローストモルトを使ってるということで,他のウィートビールよりも濃いめですが,バナナやクローブの香りが楽しめる正統派のウィートでした。ちょい色モノだけど印象的だったのは Temptress。バニラとココアを使ったビールで,香りは深煎りしたエスプレッソという感じ。焦げ臭いというくらいの強烈なアロマを持っています。そこにバニラやココアのフレーバーが加わって複雑な味わい。それなのにフィニッシュは意外とスムーズでした。
残念だったのは Nut Brown Ale で,少しダイアセチル(オフフレーバーの一種)が出ているように感じられて今イチだった。The Mild One は度数の低いビールですが,香りも味も麦茶そっくりで,何だか懐かしくて笑ってしまった。Pilsner はハチミツのような香りもして,そこらのピルスナーより上等でしたね。Mt. Macedon Ale は日本にも好きな人が多そうなホッピーなアメリカンスタイルのペールエール。苦味はもちろん,まったりとした甘みも悪くない。ESB は,最初口にした感じはそれほど苦味を感じないんだけど,後味に強烈な苦味が残る。後からグイグイ来るタイプですね。
食事はダークエールを使ったビーフパイを食べたけど,これも美味しかったです。
さて,到着してほぼ 1 時間半ほどで目的を達してしまった。この辺には散歩コースもあるみたいだが,観光案内所によると,7 キロほどでハンギング・ロックに行けるという。ハンギング・ロック,ご存知でしょうか? 1900 年のバレンタインデーに Woodend の女学生が集団で失踪したという事件があり,ピーター・ウィアーが監督して "Picnic at Hanging Rock" という映画になったことでも知られています。
観光案内所のおばちゃん的には,多分,車で行くと思ってたんだろうが,車じゃないのだよ。7 キロと言えば,僕にとっては徒歩圏。ということで酔い覚ましに散歩 & 登山することに決定。見た通り,岩がそそり立っているような山…というか岩ですな。
Woodend の街を後にして 3 キロくらい歩いたところで,車が止まり,登山口まで送ってくれた。ラッキー。拾ってくれた女性は,この辺の住民で毎週土曜日の朝,ハンギングロックに登ってるんだそうですよ。もちろん失踪したことはないそうな。
というわけで,犬を連れて,毎週登れる程度の山。登ると言っても,20 分もすれば頂上なので,大したことはない。ただ,最後の辺りはかなり岩がごつごつしていて若干危険ではある。ニュージーランドのミルフォードトラック用に買ったトレッキングブーツが今日デビュー戦で活躍。いやぁ,それに少し歩いたんで酔いが覚めてて良かった。
(↑頂上ちょっと手前の風景)
(↓頂上から下の眺め)
帰りは誰も送ってくれないので((^^;)仕方なく,Woodend まで徒歩で帰りました。そういえば,ハンギングロックの売店のおばちゃんに「車で来たのか?」と聞かれたので,「『足』で来た」って答えたら驚かれました。車で来ると売店で駐車料金を払うらしい。おばちゃん,残念っ!!そもそも車で来ると呑めんのだよ…って,そんなことおばちゃんは知る由もないが…
途中景色のいいところで写真なんかを取りながら 1 時間と 20 分くらいで街に戻りました。この時点で,夕方の 5 時くらい。これからすぐの電車で帰ってもアパートの夕食には間に合いそうもないので,少し街をぶらぶら歩いて,夕食も
Holgate で食べて帰りました。あと,ボトルのビールも売ってたので,ベルジャンスタイルのアビーエール Double Trouble なんかを購入。これはスタイルから言っても常温で楽しむのが良さそうだ。楽しみ。
いやぁ,天気も良かったし,充実した休日でした。
今度はブルワリーツアーを予約してまた来よう。