2010年7月31日土曜日

MIFF #10

"The Invention of Dr. Nakamats" @Greater Union 3

いやぁ,笑った笑った。

この人のことを知らない日本人はいないだろう。ドクター中松に関するドキュメンタリーである。しかも監督はデンマーク人。何でこの映画を撮ろうと思ったのか,その動機をぜひ聞いてみたいもんだ。

60 分に満たない短い映画だったが,場内は 60 分間爆笑(と一部失笑)に包まれていた。土曜の昼間ということもあって,チケットもソールドアウト。観客の満足度も高かったと思うよ。彼は自称 "the best inventor in the world" であるわけだが,この映画を観ると,むしろ "one of the best entertainers in the world" であることが良くわかる。下手なコント観るよりずっと面白いもん。

この映画では彼の数々の発明品が紹介されるわけではなく,彼の生活や,目黒雅叙園で行なわれた彼の 80 歳のバースデーパーティーの準備から当日に至るまでの様子も伝えられている。目黒雅叙園との交渉がケッサク。由緒ある「鷲の間」を一日だけ「中松の間」に変えてパーティーを挙行しようとするんだが,目黒雅叙園の方からなかなか許可が下りない。そりゃそうだ。その結末はぜひスクリーンで確認してほしい。ちなみに映画はほとんどが彼自身の英語による説明で進められる。ただ,日本語の部分だけでなく,英語で話しているところにも英語字幕が付いているのがまたちょっと可笑しい(まぁ,英語に関して人のことは言えんが…)。

ナントカと天才は紙一重というが,まさに彼のことだろう。彼の発明には珍品もあれば("Love Jet" なんて絶句だ…),確かに価値の高いものもあるんだろう(ん? "Love Jet"も価値は高いのか??)。でも,彼の最大にしてもっとも価値のある発明は「発明家・ドクター中松」彼自身であると言える。この類稀なるアイコンを作り出した功績はいろいろな意味で大きいと言っていい。それに,この映画自体も,「通常の半分の上映時間で 100 倍笑える」とすれば,偉大な発明と言える。ん? でもこの場合は監督の発明品になるのか??

彼は 144 歳まで生きると公言してはばからない。僕にしたって,それをこの目で確かめることはできないと思う。ただ,24 時間、365 日絶えることなく彼の生活や行動を見続けることができたら,脳も体もリラックスして確かに長生きできるかもしれない。ただ,それを実証できる者は,世界中に彼をおいて他にいないことが何よりも問題だ。

ちなみに,通常,★の数を数えて欲しいんだが,この映画に関しては,☆の数で評価して欲しい。偉大なる発明家に愛をこめて。せーの,「なかま,TWO!!」v(^^;

The Invention of Dr. Nakamats
(2009 年 / デンマーク / 57 分 / ドキュメンタリー)
監督:Kasper Astrup Schröder
出演:ドクター中松 (Dr. Nakamats)

☆☆☆☆☆☆☆☆★★

2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    はじめまして。
    この映画について検索して、こちらにたどりつきました。
    素晴らしい記事をありがとうございました。おかげで、ますますこの映画が観たくなりました。

    それで、私のブログでも、この映画について記事を書きまして、その中でこちらの記事も紹介させていただきました。
    事後承諾になりますが、どうぞよろしくお願いします。

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  2. ご連絡ありがとうございます。リンクを張っていただいても何の問題もありません。実は,MIFF のレポートを書いた際に,各作品のことを調べたら,「海から始まる!?」に何度も辿りつきました。実は,大変お世話になっておりました。

    今後ともよろしく。

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