2011年1月31日月曜日

Black Swan

月曜 Nova。今週は,先週,満員御礼で見られなかった,ナタリー・ポートマン主演の "Black Swan" を観てきた。

僕はどちらかというと役者ではなく,監督で映画を見る方なので,普通なら,ダーレン・アロノフスキーの "Black Swan" というところだが,この映画に関しては,ナタリー・ポートマンの映画と呼ぶにふさわしい熱演。もちろん,処女作の 『π』や『レクイエム・フォー・ドリーム』などで見せたアロノフスキーのタッチはこの映画でも見受けられはする。しかし,そこに乗っかりながらも,観る者を惹きつけるナタリー・ポートマンの演技は際立っている。

こないだ,スティングのライブで "Shape of My Heart" を聴いたから言うわけじゃないけど…大人になったねぇ(←何様だよ)。

この作品も今年のアカデミー作品賞にノミネートされている。可能性がありそうなのは,この作品の他,『ソーシャル・ネットワーク』『英国王のスピーチ』『ザ・ファイター』あたりだろうか。『ソーシャルネットワーク』の下馬評が高いようだが,他の 3 作品もなかなか良かったんで,甲乙つけがたい。この他,候補作で僕が見たのは『インセプション』だが,これはなさそうだ。あと,コーエン兄弟の最新作『トゥルー・グリット』も今週から始まったし,ダニー・ボイルの『127時間』ももうすぐ公開なので,ぜひ観ようと思っている。

ちなみに,下の写真は単なるイメージ。映画とは何の関係もない。

2011年1月30日日曜日

灼熱の飲茶

今日は最高気温 40 ℃の予報。そんな灼熱地獄だったが,同じアパートの中山先生ご夫妻,松元先生ご一家と Little Bourke St. の中華街に飲茶に行ってきた。どれも美味しく,中山先生ご推薦の腸粉も素晴らしかったが,個人的にはニラと海老の蒸し餃子が本日のベスト。御馳走様でした。

さて,食事が終わって店から出ると,ちょうど日もかなり高く昇りつめていて暑い盛り。この夏 2 度目の 40 ℃経験。前回は風も強かったので,ファンヒーターの前にいるようだと形容したが,今日は風もあまりないので,じりじりと皮膚が焼けていく音がするようだった。5 分も日なたにいると干からびるんじゃないかっていう,そんな感じ。


というわけで,暑いところからは早く逃げようということで,トラムに乗って,国立ギャラリー (NGV) で,コンテンポラリーアートなどをぶらぶらと観賞。ギャラリーの中は冷房が強烈に効いていて寒いくらいだった。2 時間くらいギャラリー内をぶらぶらして,外に出るとまた灼熱地獄。サウナと水風呂を往復しているみたい。でも,特に血行にも良くないと思うな,この場合。

さぁ,そんな暑い日のシメはやっぱこれでしょう,ということで,帰りに寄り道してビール!


今日は,シティの東 Richmond にあるブルワリー Mountain Goat の IPA を。モルトはエールモルトベースに,ウィートとクリスタルモルトを,ホップはカスケードとギャラクシーを使っているとのこと。かすかにキャラメルのようなモルティなアロマも感じないことはないけれども,基本的にはホッピーなエール。カスケード由来のノーブルなホップの香りがかなり強く主張している。苦味も強く,グレープフルーツの皮のようなシトラス系のフレッシュな苦味に,パッションフルーツのような南方系フルーツの酸味を少し感じる。今日みたいな暑い日には,まぁまぁグッドチョイスだったかもしれない。ホップが主張しすぎているので,もう少しバランスがあればなぁ,というのと,ボディがもう少し重めなら傑作だったかも,という気もする。

飲茶の話にしようと思って書き始めたが…酒の話になってしまった。広い意味では飲茶か…違うか…茶じゃないもんなぁ。

2011年1月29日土曜日

人物相関図

僕の住んでいる University College に,今,神奈川大学名誉教授の中山茂先生という方が住んでいる。今日,ひょんなことから,お部屋にお呼ばれして,ワインなどを囲んでお話をしてきた。

科学史の方面では非常に有名な方で,加えて,大阪の旧制北野中学では手塚治虫と同期だったということでなかなか面白い話が聞けた。奥様も素敵な方で,非常に楽しい時間を過ごすことができた。

日本にいたら出会えないだろう人と,こんなところで会って呑みながら話ができるとは,なかなか面白いこともあるものだ,とつくづく思う。

で,自分の部屋に戻ってから,ちょっと魔がさして,よせばいいのに,SPYSEE で中山先生を探してみた。これが意外と面白い。科学史が御専門である故,研究対象となった科学史上の巨人との相関,手塚治虫経由でマンガ家や文化人との相関など,ちょっと他では見られないほど,豊かな(しかも比較的誤りの少ない)人物相関図が見られた。ガリレオ・ガリレイと浦沢直樹が同じ相関図で見られるなんて,なかなかないような気がする。

ちなみに,SPYSEE,使ったことある人ならわかると思うが,かなり珍妙な誤りも多い。ちなみに,僕をこれで検索かけると,同姓同名の別人が出てくる。この人とは直接面識はないけれども,歳も同じくらいな上,あちらは東大,こちらは東京高専ってことで,これまでにヘンなところで間違われたりしたことが一度や二度ではない。それはそうとして,この同姓同名の小嶋徹也さんの相関図には,ボクと関係の深い方々が掲載されていたり,ボクと関係の深い方と同姓同名の「別人」が掲載されていたりして,深入りするとかなり笑える。ちなみに,このブログへのリンクもあったりする。事情を知っていればいるほど,妙におかしい。

2011年1月28日金曜日

真夏の夜の夢

今夜はスティングの "Symphonicity" ツアー,メルボルン公演を見に行ってきた。このツアーはスティングがオーケストラをバックにポリス時代の曲からソロ名義の曲までを歌うもので,去年 6 月のバンクーバー公演を皮切りに北米とヨーロッパを回り,年が明けてからは韓国で 1 公演,日本で 5 公演を行なって,今週,オーストラリアに上陸した。これまでにパースとアデレードで既にステージを終えて,3 本目の今日がメルボルン。この後,シドニーとハンターバレー,ブリスベンでも演奏して,ニュージーランドに渡るらしい。

メルボルン公演の会場は,Sidney Myer Music Bowl という,キングス・ドメインにある野外ステージで,メルボルン交響楽団 (MSO: Melbourne Symphony Orchestra) との共演。指揮者はツアー全体を通してスティーブン・マーキュリオが務めている。MSO の演奏も一度は聴きたいと思っていたから,これは一度で二度おいしい。


この野外ステージは前の方に通常のホールのような指定席があるんだが,僕のチケットは芝生の自由席。芝生席はレジャーシートや折りたたみ椅子の持ち込みが可ということで,僕もピクニック用のブランケットを広げて,あぐらをかいたり,横になったりして演奏を聴くことができた。これもなかなか良い。ちなみに,デジカメや,アルコール以外の水やソフトドリンク(未開封),「リーズナブルな量の」食料なども持ち込み可ってことで,やっぱり,コンサートっていうより,趣きはピクニックに近かったが…

18:00 開場ということで 30 分くらい前に会場まで行くと,既に 1km 近い人の列ができていて,入場するまでに 30 分くらいかかった。いやぁ,まいった。


さて,肝心の演奏の方だが,本当に素晴らしかった。当然,かつての名曲の数々をオーケストラ用にアレンジし直しているわけだ。例えば,"Every Little Thing She Does Is Magic" や "Next to You","She's Too Good for Me" のようなストリングスがテンポよく弾んでリズムを刻むような曲も悪くないんだが,やっぱり,オーケストラならではという演奏が聴きたいわけで,その白眉は前半に演奏した "Russians"。これは,オーケストラで聞くべき曲,そしてそれにふさわしいアレンジだった。後半では,"Moon over Bourbon Street" だとか "Mad about You" から "King of Pain" へと続くあたりがなかなか良かった。

アンコールでは,「クイーンズランドとヴィクトリアで洪水の被害にあった人々に捧げる」として,"Fragile" を演奏し,最後は客席も交えた "Message in a Bottle" の大合唱で,休憩をはさんで 3 時間にわたるステージを終えた。

空が暗くなった後半は星を見上げながら演奏を聴くことができて,これもなかなか乙だった。「真夏の北の空に輝く」オリオン座を眺めながらのステージ,いや,大満足。

東京公演は武道館だったみたいだけど,今回は野外だったし,天気も良かったので,ひと味違う体験ができて,ホンットにラッキー。 いい夢が見られそうだ。


《セットリスト》
  1. If I Ever Lose My Faith in You
  2. Every Little Thing She Does Is Magic
  3. Englishman in New York
  4. Roxanne
  5. Straight to My Heart
  6. When We Dance
  7. Russians
  8. I Hung My Head
  9. Shape of My Heart
  10. Why Should I Cry for You?
  11. Whenever I Say Your Name
  12. Fields of Gold
  13. Next to You

    ~ Intermission ~

  14. A Thousand Years
  15. This Cowboy Song
  16. Tomorrow We'll See
  17. Moon over Bourbon Street
  18. The End of the Game
  19. You Will Be My Ain True Love
  20. All Would Envy
  21. Mad about You
  22. King of Pain
  23. Every Breath You Take

    ~ Encore #1 ~
  24. Desert Rose

    ~ Encore #2 ~
  25. She's Too Good for Me
  26. Fragile

    ~ Encore #3 ~
  27. Message in a Bottle

2011年1月27日木曜日

外国人から見たニッポン

今夜,去年,僕の滞在している University College で Resident Tutor をしていたスウェーデン人学生の Tommi と Lygon St. のイタリアンレストランで食事した(今,彼は別のとこに住んでる)。彼はこの年末年始,日本に行って来て,日本の体験談をいろいろ聞かせてもらった。Tommi 曰く,「ジブリ美術館でネコバスに乗れなかった」ことを除けば,素晴らしい体験だったってことだったが,いろいろ,ヘンなものも見つけてきたらしい。

中でも面白かったのがトイレ噺(←あえてこの字を使おう)。

本人のイメージとはちょっと違うが,以下,吹替え版でお伝えする。いずれも iPhone で撮った写真を見せながら…
  1. トイレに入って流そうと思ったら,ボタンがいっぱいあるんだよぉ!僕の知ってる限りでは,普通トイレのボタンなんて 1 個か 2 個だろぉ!?しかも,英語が書いてないから,ホンットにどこ押せばいいのか,わかんなかったよ…
  2. 大きめのトイレに入ったらさぁ,子供座らせるチェアがあって,その横に英語で "NEVER LEAVE" って書いてあるんだよぉ!『と,トイレから出ちゃダメなの!?』って思ったよぉ。
確かに。西洋人が初めて日本に行くと,文字がまず読めないから,かなり困るんだろうな。英語が書いてあっても間違ってるっていう…しかも,トイレだと個室で誰にも聞けないしな…そうそう,もうひとつ,見せてもらった看板の写真は京都のお寺のもので,僕が読んでも全く意味不明の英文だった。横に書いてある日本語を読むまで全然意味わかんなかったもんね。

日本人の場合,英語がある程度読めれば,大体,どこの国に行っても何とかなる。僕がこれまでに一番困ったのは韓国に行った時くらいだが,それでも,文化までは大きく違わないし,予想でなんとかなることも少なくない。

Tommi 曰く…

別の惑星に来たかと思ったよぉ!

だって。ソフィア・コッポラの "Lost in Translation" を実体験できたって言ってましたわ。

別れ際,「今度,ビールのテイスティングに誘ってよ」と言われて,来月あたり,どこかに繰り出そうと思っている。どこ行こうかね?イベントに行くのもいいし,テイスティングパドルのある店に行くのもいいね。

あ,そう言えば,クリスマスに飲んだユールムストの感想を伝えるの忘れてた!

また今度ね。

しかし,あと 2 ヶ月で,この僕もその別の惑星に帰らねばならないんだよなぁ。どんなカルチャーショックが待っているかなぁ…

2011年1月26日水曜日

Australia Day

オーストラリアは今日は国民の祝日。Australia Day といって,1788 年の 1 月 26 日に,イギリス人が現在のシドニーに上陸し,入植を開始したことに因んだ日らしい。

ここ,メルボルンでも,いろいろとイベントがあるってことで,今日はオージーのフリして(別にフリすることないけど),出かけた。

まず,10:30 からタウンホールで国旗の掲揚式。これは大したことなかった。その後,タウンホールからキングス・ドメインという巨大な庭園までをパレード。これは軍のマーチングバンドなどに続いて,いろいろな団体が行進し,最後は誰でも参加して歩けるというもので,ほんの 1km 弱ではあったけれども,雰囲気を味わってきた。


すげー人。中心辺り,ストリートの一番奥に見えるのが戦争慰霊館。

キングスドメインは,いろいろな出店が出ていたり,クラシックカーの展示があったり,エアフォースの曲芸飛行があったりと,お祭り状態。

そこもいいんだが,今日は,街の中心にあるパブ Young & Jackson で,Beer & Cider Festival というのも開かれているので,キングスドメインを後にしてそちらへ向かう。12 ドルで,小さめのグラスに 20 杯までビールとサイダーをテイスティングできて,ホットドッグがつくというもの。ミシン目で 20 枚に分かれるチケットになっていて,これと引き換えにテイスティングする方式。


酒屋で買えるものなど,いつでも呑めるのは極力避けて,限定リリースのものを中心にテイスティングした。今日の僕のお気に入りは,Grand Ridge Brewery の Mirboo Midnight (Oaked Dark Ale)。ビターチョコのアロマと苦みにタンニンのような渋みまで感じられた。これはいいものに出会った。

午後 3 時前,パブを後にして,キングスドメインへ戻る。実は,今日はいつもは内部が見られない Government House が公開されているということで,そこへ向かう。


いわゆる知事公館というやつですな。内部は豪華なボールルームだとかダイニングルームだとかが見応えあった。


執務室は普通に電話とかデスクトップ PC とかが置いてあって,なんだかなぁ,という感じだったが。

夜は,フェデレーションスクエアでコンサートがあるということで行ってきた。


コンサートのシメには花火が上がって,長かった一日も終わり。

多分,一日で観たオーストラリアの国旗数は過去最高だと思う。

2011年1月24日月曜日

The Fighter

現在,オーストラリアは 1 月 25 日火曜日の午前 1 時を回ったところだが,月曜恒例,Cinema Nova で映画を観てきて,0:00 ちょい前に帰ってきた。冷静になるのに少し時間がかかったけれど,それくらい面白い映画に出会った。

月曜の Cinema Nova は 16:00 前の上映が 6 ドル,16:00 以降が 8 ドルという格安価格だったが,今日一ヶ月ぶりくらいに行ったら,16:00 以降が 9 ドルに値上げされてた。まぁ,通常が 17 ドル前後だからそれでも十分安いが…

まぁ,どうでもいい愚痴はおいといて…で,今日(もう昨日か),僕を興奮させた映画は "The Fighter" という作品,「ザ・ファイター」という邦題で 3 月に日本公開も決まっているらしい。


実在のボクサー,ミッキー・ウォードの半生を描いたボクシング映画。主役のミッキーにはマーク・ウォールバーグ,伝説のボクサーでありながらドラッグにおぼれるも彼のトレーナーとなる異父兄ディッキー・エクランドにクリスチャン・ベイル。半分ジャンキーみたいなこのハチャメチャ兄ちゃんがこの作品のいいとこをかなり持っていっている。クリスチャン・ベイルはこの作品で各映画賞の助演男優賞を受賞しているが,それも納得の力演。

この映画が他のスポーツものと一線を画しているのは,事実に基づくストーリーでありながら,良質のコメディにもなっているところだ。どこまでホントの話なのかわからないが,ミッキーの家族のハチャメチャぶりはかなり凄い。上述の兄ちゃんもそうだが,メリッサ・レオ演じる肝っ玉母ちゃんに,7 人もいる姉ちゃん連中、それにちょっと力の弱そうな父ちゃん。事実は小説より奇なりとはいうけれど,彼らが引き起こす騒動は落語よりも笑える。映画館で手を叩いて爆笑したなんて初めてかもしれない。

それでいて,映画のクライマックスはミッキーがロンドンで行なわれた WBU 世界戦で Shea Neary と対戦するところに置かれていて,この試合を含むラスト 30 ~ 40 分はスクリーンに釘づけになる迫力がある。これが全部実話だっていうんだから驚く。

ただ,先日発表されたゴールデン・グローブ賞を始め,アメリカの映画賞レースでは "The Social Network" の評判が異様に高い。どっちも見たけれど,僕はこっち ("The Fighter") の方が断然面白かったね。アカデミー賞でも,これら 2 作品に "The King's Speech","Black Swan" なんかが絡むと思うが,結果はどうなるかね。アレなのかね? 映画賞にも学閥みたいのがあって,こういう作品は不利だったりするのか?(実は今日は "Black Swan" を見ようと思ったんだが,チケット完売で見られなかった。来週の月曜に再チャレンジしよう。)

ゴールデン・グローブではクリスチャン・ベイルに加えて,助演女優賞もメリッサ・レオが持っていっているけど,こっちの方はどうだろうね。個人的には "Animal Kingdom" のジャッキー・ウィーバーの方が作品に与えた印象が強いと思うけどな。メリッサ・レオもクリスチャン・ベイルに押されてるだけかな? いずれにせよ,どちらもアウトロー的な一家の母ちゃんを演じていて,アカデミー賞でも二人の一騎打ちが楽しみだ。

うーん,冷静になってから描こうと思ったけど,興奮は覚めなかったな。

いや,とにかく必見の傑作。

2011年1月23日日曜日

ライフタイムベスト

今日は,メルボルン国際映画祭のメンバー向け試写会で,マイク・リー監督の "Another Year" を見てきた。地質学者とカウンセラーというあるひと組の夫婦を中心に,同僚,友人,家族とのエピソードを,ある 1 年を通して描いた作品。主人公のカップルはハッピーを絵に描いたような人物なんだが,この家を訪れる友人や親族がそれぞれいろいろな問題を抱えていて,そこからファニーでありながら,どこか物悲しい雰囲気が醸し出されてきたりする。

僕はどちらかというと監督で映画を選ぶ方なんだが,マイク・リーは比較的苦手なタイプ。「秘密と嘘」なんかも確かに良かったし,今日の Another Year も悪くないんだけれど,こういう何にも起こらない感じの話って,どうも苦手だ。いい映画であることは認めるし,見ながら笑ったり唸ったりするよ。でも,自分にとっての愛すべき作品,愛すべき監督と言えるかっていうと,ちょっと…って感じなんだよなぁ。

じゃ,どんなのが自分にとっての愛すべき作品かって話なんだが,これ,良く聞かれるんだけれど,なかなか答えるのが難しい。一応自分にとってのベストワンは決めた答えを用意してあるんだが,例えば 5 本とか 10 本挙げろと言われると,その時によって答がブレると思う。

ということで,ブレることを承知で日本映画と外国映画のマイ・ライフタイム・ベスト10を選んでみた。あえて一監督一作品にしてみた。順序も付けられないので,おおよそ発表年順にしてある。赤いものが,上に書いた「いつも答として決めているベストワン」で,カッコ内は監督名。


《日本映画》
  • 女の園(木下恵介)
  • 七人の侍(黒澤明)
  • 幕末太陽傳(川島雄三)
  • 黒い十人の女(市川崑)
  • ニッポン無責任時代(古澤憲吾)
  • 竜馬暗殺(黒木和雄)
  • 愛のコリーダ(大島渚)
  • 太陽を盗んだ男(長谷川和彦)
  • 二十世紀少年読本(林海象)
  • キッズ・リターン(北野武)

《外国映画》
  • サイコ(アルフレッド・ヒッチコック)
  • (ジャック・ベッケル)
  • ガープの世界(ジョージ・ロイ・ヒル)
  • ダウン・バイ・ロー(ジム・ジャームッシュ)
  • レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(アキ・カウリスマキ)
  • シザーハンズ(ティム・バートン)
  • ヨーロッパ(ラース・フォン・トリアー)
  • パルプ・フィクション(クエンティン・タランティーノ)
  • アンダーグラウンド(エミール・クストリッツァ)
  • ファーゴ(ジョエル・コーエン)

…というような感じなんだけれども,やっぱり絞るのは難しいな。日本映画では,泣く泣く小津,深作,岡本喜八,周防正行なんかを外したし,傑作とは言えないけれど,個人的に好きな吉田喜重版「嵐が丘」なんてのも除外した。

洋画の方はもっとシビアで,なんとチャップリンを外しているし,キューブリックやイーストウッド,アルトマン,ウディ・アレン,アンジェイ・ワイダなんかも入れたかった。作品ではペキンパーの「ワイルドバンチ」,それに「カッコーの巣の上で」,「ブルース・ブラザース」,「スモーク」なんかも迷ったところだったりする。

それに上のリストを見ると,この監督で何でこの作品なの? とか何でこんなんが入ってんの?? という作品があるだろう。特に日本映画。ただ,客観的批評に基づくわけじゃなく,あくまでも僕の主観,ボクとこれらの作品がどういう出会い方をしたのかってことで,自分にとってある種の事件性を持っていたものにプライオリティを与えたつもり。というわけで,かなりの異論は覚悟の上だったりする。

観たことない作品があれば,ぜひ観てみて欲しい。僕の気持ちがわかってもらえるかも。


追記:
「事件性」があるって意味で言うと,洋画では「ヘザース ベロニカの熱い日」って作品もぜひ紹介しておきたい。でも,なぜか未だに DVD 化されていない…なして ??

2011年1月22日土曜日

放映権

ここんとこ,数日通っている全豪オープン。

オーストラリアでは,無料放送のチャンネル 7 が独占放映権を持っている。日本は WOWOW ですね。チャンネル 7 は大会期間中,毎日,試合開始の午前 11 時から真夜中まで,ほぼずっとテニス中継。

一方,サッカーのアジアカップ。去年のワールドカップのときは,やはり無料放送の SBS One が放送していた。ところが今回のアジアカップは有料局の FOX SPORTS が独占放送しているため,オーストラリアの試合ですら無料放送での中継がない。録画中継もなし。

ちょうど僕がタスマニアなんかを旅行しているときに,グループリーグが行なわれていて,泊まったホテルでは FOX が見られたんで,日本代表の対ヨルダン戦と対シリア戦はライブで見ることができた。

ところが,アパートには有料局が入っていないので見られない。昨夜のカタール戦も,部屋で悲しく日刊スポーツとか AFC 公式サイトのウェブ速報をポチポチ更新してたのだ。

今夜,オーストラリアは準々決勝でイラクと対戦。今夜,僕と同じように,ウェブを悲しく更新しながら観戦(っていうのか??)するオージーはいるんだろうか??

いないかな??

やっぱ悲しいよなぁ。部屋でウェブ見ながら,ひとりで

Aussie! Aussie! Aussie!!

とか…

ってか,サッカー,それほど関心ないかなぁ?

2011年1月20日木曜日

故障

こっちにいる間は,ほぼすべて日本から持ってきた電気製品を使っている。そもそも電圧が 240V で,こっちの電気製品を買っても日本に帰ったらアップトランスかけないといけないし,プラグもでかくて邪魔くさい。iPad とか,USB から電源を取れるタイプだと問題ないが,多分同じ製品を日本で買った方が安いので,こっちで買うメリットもない。

で,問題はそんなとき,使っている日本の製品がぶっ壊れたらどうするかって話。

今,使っているものの中で既に壊れて使用不能なものと,いつ壊れてもおかしくない怪しげなものがある。1 年も暮らしているといろんなことがあるもんだわ。

まず,もう使えないもの。携帯の AC アダプタ。ゆえに携帯も使用不能になっている。僕の携帯 (au) は,グローバルローミング対応なんだが,前の機種から買い替えた時に,アダプタは前から使っている au 共通アダプタでいいからってことで,前のものをそのまま使っていた。これが問題。この古いアダプタは入力電圧 100V。オーストラリアは 240V だから,そのまま使うと当然やばい。で,常に変圧器(ダウントランス)をかまさないといけない。ところが,こないだ,うっかりして変圧器を通さずに充電してしまった。携帯がピロピロ聞き慣れない音をたてたんで,すぐに気がついて抜いたんだが,その後,変圧器を通して何度トライしてもウンともスンとも言わなくなってしまった。一回のミスで簡単にお亡くなり…

というわけで,僕の携帯はもう帰国するまで使い物にならない。ちなみに,夜 1 時に電源を自動的に切って,朝 6 時に自動で立ちあがるように設定しているんだが,ここんとこ毎朝,6 時に渾身の力を込めて電源が入り,ピピピピピ,ピーーーーッと言って事切れる。こいつ,いつまでこの無駄な努力を続けるんだろう。

次に怪しげなもの。これはデジカメ。一応新品で,去年の 3 月にある賞品としてもらったオリンパスのコンパクトデジカメ。これがかなり怪しい。まず使い始めて 3 ヶ月,去年の 6 月頃に,筺体のプラスチックの部分がモコッと飛び出てきた。変形したものと思われるが原因は不明。それとほぼ時を同じくして,ディスプレイに何本かタテの線が入ってしまい,見づらいことこの上ない。撮影した写真や映像には何の影響もないんだが,とにかく見づらいし,人に撮影を頼むときにイチイチ「線は気にしないで」と説明するのもめんどくさい。

まぁ,それでも動いているから良しとしてきたんだが,昨日になってさらに怪しい事実に気がついた。電源を入れるとレンズの先端が飛び出してくるのは,普通なんだが,この時,レンズの筒の根っこの方から黒いケバケバしたゴムのようなものがのぞいているのだ。前は気付かなかったから最近こうなったんだと思う。予想するにパッキン的なものが劣化してはみ出してきたものと思われる。すごくみっともないんだが,取り除いてヘンなことになったらイヤなんで,そのままにしている。ズームの操作を繰り返すと,このケバケバが微妙に出たり入ったりして,なんだかイソギンチャクか何かみたいで,ちょーキモチ悪い。キモチ悪いだけならいいが,そのうち動かなくなるとイヤだなぁ,などと思いながら,おっかなびっくり使っている始末。

この辺,本当なら写真か映像をお見せしたいのだが,それを撮影すべきデジカメ本体の問題なので,断念。何ともカユイところに手が届かない。

実はもしデジカメがイカレた場合,携帯をデジカメ代わりに使えばいいかぁ,と,高をくくっていたのだが,その携帯もすでに無用の長物。

お願いだから,あと 2 ヶ月半,何とか辛抱してくれえ。

2011年1月19日水曜日

テニス三昧

今日も全豪オープンに行ってきた。昨日買ったのと同じグラウンドパスをネットで買ったのだが,試合スケジュールを良く見ると,ハイセンスアリーナで行われる試合が魅力的だったので,プラス 20 ドル出してアップグレードした。ハイセンスアリーナの指定席を確保すると,このアリーナの試合と屋外コートの試合が見放題になる。

今日観戦したのは…
  • 女子シングルス2回戦:
    ウォズニアッキ vs キング戦の第1セット
  • 男子シングルス2回戦:
    錦織圭 vs マイヤー戦の第2セット以降
  • 女子ダブルス1回戦:
    クルム伊達・張組 vs ヨバノフスキ・レプチェンコ組戦の最後
  • 男子シングルス2回戦:
    ティプサレビッチ vs ベルダスコ戦の第2セット以降
  • 女子シングルス2回戦:
    ラザノ vs シャラポワ戦
  • 男子シングルス2回戦:
    ドディグ vs ジョコビッチ戦
ウォズニアッキ,シャラポワ,ジョコビッチの試合がハイセンスアリーナで見られるということで,今日はグレードアップした次第。シャラポワの試合が終わった時点で既に夕方の6時前。それから最後のジョコビッチの試合が始まったわけで,全部観終わったら夜の 10 時半を過ぎていた。


最初の試合開始が 11 時なんで,およそ 12 時間弱,テニスの試合を見続けたことになる。間違いなく自己新だろう。かなり疲れた。

ウォズニアッキは圧勝だったけれど,シャラポワとジョコビッチの試合は途中かなり接戦になったりもした。ただ,やっぱり勝負どころを逃さないところが強さなんだろうな。

さて,ラッキーにも何人かの選手のサインをゲットできた。写真は,クルム伊達公子,森田あゆみ,錦織圭,そしてノバク・ジョコビッチ各選手のもの。


どれが誰のものか全部当てたらかなり偉人だと思う。

2011年1月18日火曜日

全豪オープン

昨日からメルボルンでは全豪オープンテニスが開幕している。


というわけで,今日の大会 2 日目,観戦に行ってきた。トラムを乗り継いで 30 分足らずでグランドスラムが見られるというのはなんともありがたい。

買ったチケットはグラウンドパスと呼ばれるもので,メインのアリーナを除く屋外コートの一日券。

今日はクルム伊達公子とラドバンスカ,森田あゆみとダルゲルー,それに男子の第 4 シード,ソダーリングとスタラーチェの 3 試合を観戦。

朝と夕方は曇りで涼しかったが,昼間は日差しが強くて屋外はかなりきつかった。

でもせっかくなんで,明日も見に来てみよう。

2011年1月17日月曜日

真説・ナンバー3

さて,前に床屋でナンバー 3 を試した話をしたが,
髪も伸びてきたし,
暑くなってきたし,
今短くしとくと,4 月に帰国した頃,ちょうどいいかな~
などと思って,今日も床屋でナンバー 3にしてくれと頼んだ。

結果がこちら…


おいおい,短過ぎんじゃねーか?? 

ってか,これが本来のナンバー 3 だと思われる。

前んときは,担当の兄ちゃんが少し気を使ったのか,前髪が残ってた。

しかし,この床屋にこれまで 4 回行ったけど,4 回とも担当が違う。
1 回目は白人のおばちゃんで 2 回目が中国人のねーちゃん。
前回のナンバー 3 のときが白人の兄ちゃんで,今日が中国人の兄ちゃん。

そんなでかい店じゃないんだけど,何人いるんだよ。

しかも,この人たち,どのくらいの腕前なのかねぇ。

まぁ,ナンバー 3 に腕前もクソもないけどねぇ。

全部,バリカンだからねぇ。

何事も,経験だね。

2011年1月16日日曜日

タスマニア魂

今日は,デボンポートからフェリー "Spirit of Tasmania I" 号に乗ってメルボルンに帰ってきた。



9 時間の船の旅。もっと退屈するかと思ったが,そうでもなかったな。

だんだん陸が見えてくると最初は山とか海岸線しか見えないんだけど,さすがにメルボルンの街は水平線にくっきりと矩形のビル群が浮かび上がっていた。


日本よりリラックスした暮らしができるとは言え,やっぱり大都会だ。

2011年1月15日土曜日

予想外の賑わい

デボンポートは小さくて大して見るところもない街だと聞いていた。

でも,海事博物館とか,灯台とか,


アボリジナルセンターとか,見ようと思えばいろいろあった。アボリジナルセンターはしょぼい割りに 10$ も入場料を取られたが,センター周辺にアボリジニのロックアートが点在していて,ちょっと興味深かった。これ (↓) なんてエミューらしいですわ。


ところで,そんな小さくて何もない街がなんだかすごい賑わいだった。

理由は,トライアスロン大会が行なわれていたから。


ホテル (と言っても,いわゆるモーテルみたいのしかないが…) もどこもほぼ満室らしい。レストランみたいな店もあまりなくて,ホテル内のレストランを除けば,一番まともなディナーを出すのがアイリッシュパブだったりする。で,そのパブのテーブルも全部予約でいっぱい。パブが予約で入れないなんて,あんまり聞いたことない。僕も他にめぼしい店がないから,最後の夜はパブでビールと飯にしようと思っていたら,当てがはずれた。もちろん,立ち呑みなら可なわけだが…さすがに立ち喰いはね,って思い,聞いてみたら,外のテラスなら座れるということだったので,一件落着。ただ,かなり風が強くて寒かったが…


おまけ (下ネタ注意)

アボリジナルセンターのトイレで見つけた貼り紙。同じ趣旨のものは日本でもよく見かけるね。「もう一歩前へ」的なやつね。


ただ,一言多いよな。反論する気もないけど,IT'S 以下は余計なお世話だろ。オマエはどうなんだよ,マイト?

2011年1月14日金曜日

ローンセストン

昨日はホバートから長距離バスで北部の小さな町ローンセストンに移動。昼過ぎに着いたが,午後,タマー川(多摩川ではない… Tamar River ね)とカタラクト渓谷のクルーズに参加。渓谷は街の中心から歩いても行けるらしいが,街から歩いて 15 ~ 20 分の距離にこんな自然があることが驚き。


クルーズでは地元のビールやワインのテイスティングもできて,満足度は高かった。

一方,今日は朝からひどい雨。しかし,昨日ブッキングしてしまったタスマニア動物園へのツアーに出かけた。リーフレットなどを見る限りはわからなかったが,ここは動物園というか,かなり個人経営に近い匂いのするワイルドライフパーク。しかし,タスマニアンデビルを見ることができたし,デビルとリトルペンギンの餌やりも見られた。


しかし,土砂降りに近い雨で傘をさしての見学になったのと,雨で来場者もほとんどいなかったので,かなり寂しい感じではあった。

午後は市内に戻り,ローンセストンにある James Boag ブルワリーの工場見学。約 1 時間の工場見学の後,4 種のオリジナルビールと 4 種のタスマニア産チーズのテイスティングがあった。ビールとチーズのマッチングも考えられていてなかなか GOOD。ここはタスマニアの 2 大ブルワリーの一つなので,ビールそのものは,国内のどこでも呑めると思っていたが,Wizard Smith's Ale というエールは特別だった。ホップの華やかな香りと苦みに加え,モルトの甘みも十分に感じられる逸品。イングランド産のホップということだが,カスケードをふんだんに使ったアメリカンペールを彷彿とさせるような傑作だ。


こういうのがどうして日本の大手ブルワリーにはできないんだろうね。

短いローンセストン滞在は悪天候に見舞われてしまった。夕方,再びバスに乗り,メルボルンへ向かう海の玄関口,デボンポートに移動。明日一日ここで過ごして,日曜日にメルボルンに帰る予定。

2011年1月12日水曜日

ホバート其の弐

今日は朝から雨。カスケード醸造所までの道を散歩がてら歩こうと思っていたが,断念し,バスを利用。タスマニアのバスは使いづらいと聞いていたが,あらかじめ時刻表をゲットしていたし,降りる場所も運転手に教えてくれるよう頼んだので問題なし。


ブルワリーのツアーは 10:30 に予約していたが,早く着いたので交渉して 10:00 の回に変更してもらった。ガイドの兄ちゃんは気さくでジョーク交じりに説明してくれたので,楽しかった。醸造プロセスなどはどこの工場でも同じような説明だったが,醸造所の歴史に関する説明などは興味深かった。ビールの試飲もできるが,今,期間限定で出ている First Harvest というフレッシュホップを使ったエールを呑めたのが収穫。

バーでは,有料で Tasting Quiz なるものもできた。これはテイスティングパドルにカスケードの 6 種類のビールがランダムに配置されていて,テイスティングしてどれがどの銘柄か当てるというもの。いわゆる「利きビール」。これはやるしかないでしょう,ということで,全問正解を目指してチャレンジ。


左から右へ A → F とラベルづけされていて,何か当てる。右の 2 つは色で明らかに判別できるので簡単。問題は残りの 4 つ。一般には結構難しいんだと思う。かくいう僕も完全制覇はならず,4 つが正解,1 組だけ逆にしてしまった。当たったのは,

  A: Cascade Blonde
  D: Cascade Pure Lager
  E: Cascade First Harvest
  F: Cascade Stout

の 4 銘柄。B と C が間違い。正解は B が Cascade Draught, C が Cascade Pale Ale だったが,逆にしてしまった。良くビールの説明を読むと, Draught にはクリスタルモルトが加えられているという。確かに B は微妙に色が濃い(写真ではほとんどわからないと思うけど)。これは最初に気付かねばならなかった。ちゃんと読んでなかったというのは言い訳にもならない…不覚。ちょい悔しいが,失敗から学ばねば…

午後はタスマニア博物館などを見学し,夕食は予定通りタスマニア産のアトランティック・サーモンを堪能。


グリルしてもらったが,やっぱりウマい。右に添えられたのはタルタルソース。それもいいけど,ここはやっぱり軽く醤油をたらしたりすると完璧だね。ますます北海道の味になるけど…

2011年1月11日火曜日

ホバート其の壱

さて,タスマニアはホバートの実質的 1 日目。今日は,情報収集と港周辺の散策。

まず,観光案内所へ行き,Penitentiary Chapel で夜行なわれているゴーストツアーに今夜参加するべくブッキング。さらに明日の午前,カスケード醸造所のブルワリーツアーも予約してもらった。カスケードまでは路線バスで行こうと思っていたところ,時刻表をくれて,乗り場の説明もしてくれた。市内から 4km 弱くらいなので,歩けない距離でもなさそうだが。

観光案内所のすぐ横には,Lark Distillery という蒸留酒の醸造所が経営するバーがあって,簡単な展示とテイスティングができた。ここで出しているシングルモルトウィスキーやラム,ジン,ウォッカ,果実酒まで 11 種類すべてをテイスティングして 10 ドル。バーの兄ちゃんが丁寧に説明してくれ,質問にも答えてくれて,なかなか良いスポット。観光ガイドにはあまり載っていないと思うが,酒呑みには堪えられない。


午後は海事博物館を覗いたり,港沿いのお土産屋などをぶらぶら。タスマニア博物館は明日ガイドツアーがあるということで,明日に回した。

夕食は,海に面したシーフードレストランで Blue Eye のグリルを。日本ではほとんど口にできない魚だと思うが,オーストラリアでは比較的ポピュラー。白身だが,程よく脂ものっていて美味。タスマニア産のシャルドネと合わせた。


ここは,やはり昨日までいたケアンズとは別世界。ウマい魚とビール,ワイン,ウィスキーといった地酒。緯度を考えても,ここは北海道だね。明日はぜひシャケ(…サーモンね)を食べてみようと思う。ちなみに,宿泊しているホテル (Mid City) のすぐ向かいに New Sydney Hotel というパブがあって,ここも地元の地ビールをタップで数多く呑める。そんなこと知らずにホテルを予約したんだが,普段の行ないがいいのか,酒場が僕を呼んでいたのか,とにもかくにも,ツイていた。

そうそう,夜のゴーストツアーの話。Penitentiary Chapel というのは監獄と囚人用のチャペル,それに裁判所があったところで,昼と夜のガイドツアーでのみ,内部を見学できるというところ。昼は 8 ドル,夜は 10 ドルで,夜はガイドによる「怖い話」つきというような感じ。内部は興味深かったが,肝心のガイドの話の方は,あんまり怖くなくて,ちょい期待外れ。もし,稲川淳二がガイドだったら,満喫できたのに(←仮定法を用いて英訳してみよ)。一緒に参加した家族連れのおばちゃんの悲鳴の方がよっぽどドッキリした。

今日は天気も悪く,比較的のんびりと街を歩いたが,明日は午前も午後も盛りだくさんの予定。早く寝よう。

2011年1月10日月曜日

豪州制覇

今日はケアンズからメルボルン経由でタスマニアはホバートに移動。今回 8 ヶ月の豪州滞在で,ヴィクトリア州,ノーザンテリトリー,ニューサウスウェールズ州,首都特別地域,クイーンズランド州,タスマニア州を訪れたことになります。15 年前,学生時代に西オーストラリア州と南オーストラリア州にも足を運んでいるので,これでオーストラリアの 6 州,1 準州,1 特別地域をすべて制覇したことになります。

まぁ,どうでもいいけど。

今日は,夜,ホバートに着いただけなので,明日から行動開始です。

2011年1月9日日曜日

居残り

今日は家族がオーストラリアから日本へ帰って行きました。午前中,空港まで見送りに行きました。僕は明日,暑いケアンズを離れて涼しいタスマニアへ小旅行をすることになっているので,今日は一日この暑い街で一人居残り。

日曜日ということもあって,行動が制限されてしまいましたが,まずは,ケアンズのリージョナルギャラリーを訪れ,アート観賞。その後は,ケアンズで唯一の麦酒醸造所,ブルースカイブルワリーへ。工場見学は残念ながらできなかったけれども,テイスティングパドルで 6 種類のビールを試しました。


テイスティングしたのは,Wheat Beer, Cairns Gold, FQN Lager, Pilsner, IPA, Stout の 6 種。スタウトも含め,ここのビールはいずれもボディがライト~ミディアムであっさりしているのが特徴。蒸し暑い気候にはこれがマッチしているのかもしれません。ちょっと物足りないという感じもあるんだけれど,中でも気に行ったのは IPA。ハチミツのような香りとオレンジピールを思わせる酸味と苦みに特徴がありました。

ケアンズの街は 1 ブロック歩くと,日本人に必ず出会うというくらい,日本人観光客が多かったですが,明日からのタスマニアは如何に? 気温差は 10 ℃以上のようなので,夏とは言え,体調を崩さないように注意しないば。

2011年1月8日土曜日

グレートバリアリーフ

今日はモアリーフへのクルーズへ。


子供たちもシュノーケリングに挑戦。特に上の娘は僕といっしょにかなり遠くまで泳いで,色とりどりのサンゴや魚たちを見ることができました。

楽しそうで良かった。

ケアンズは今,雨季ということだけれども,ほとんど雨にも降られず,好天に恵まれてラッキーでした。

2011年1月7日金曜日

キュランダ

今日は,列車に乗ってキュランダ観光へ。

この列車のコースには 180°カーブする Horseshoe Bend というところがあって,列車が大きくカーブする映像は『世界の車窓から』のオープニングで長い間使われていたものだそうだ。


また,今は雨季のため,川の水も多く,途中のバロン滝ではダイナミックな景観を楽しむこともできた。


キュランダでは,まず,ワイルドライフパークへ。ここでは,コアラやカンガルー,ワニをはじめとするオーストラリアならではの動物を見ることもできるが,特にヒクイドリは僕自身初めて間近で見ることができた。


その後,アーミーダックという水陸両用車でジャングルを見学したり,キュランダの街を散策したりしたが,映画『アバター』の撮影にも使われたという壮大な熱帯雨林の景観はなかなか見応えがあった。


実は個人的にはケアンズは 3 回目なのだが,キュランダは初めて。予想以上に密度の濃い一日でした。

2011年1月6日木曜日

北へ移動

Jan Juc にある Hooper 先生ご夫妻の家を訪ねていた我々家族 4 人。1 月 4 日は,Jan Juc から西へ行き,Lorne というところでピクニック。子供たちはまたビーチで遊ぶことができました。1 泊 2 日の短い Jan Juc 滞在でしたが,同じくらいの歳の孫がいる Martin おじさんと Bev おばさんのことをウチの子供たちもすっかり気に入った様子でした。

翌 5 日は,メルボルン動物園へ。ここは,僕のアパートからもすぐですが,実はこれまで来たことがなかった。おっさん一人で動物園に来てもねぇ。

ここでは,小象を見ることもできました。


その後,大学を見学したり,ヴィクトリアマーケットで行なわれている Suzuki Night Market でお祭りのような喧騒を体験。

そして今日は早朝にメルボルンを後にし,家族全員でケアンズへ移動。これから 3 日ほどケアンズで過ごして,家族は日本へ帰ります。ここが家族のひと時の再会の最終地ということになります。

今日は買い物をしたり,子供たちはラグーンで遊んだりして,日本では考えられないような真夏の蒸し暑い一日を過ごしました。夕方にはスコールも降って,亜熱帯に来たことを実感しました。

2011年1月3日月曜日

Jan Juc Returns

昨日,家族がメルボルンに到着し,ホテルに着いたら 16:00 頃。疲れてもいたので,その後は散歩程度にとどめたため,実質的に今日がメルボルン観光の一日目でした。

午前中は,ホテルからも近いメルボルン水族館へ。


入場料が決して安くないので,実は僕も初めて。中も意外と広く見応えがありました。子供たちは魚をデジカメで写真を撮るのに夢中(姉弟でカメラの取り合い…)。

その後,電車に乗って,前に僕が訪れた Martin Hooper 先生夫妻の家を訪問。Geelong の駅でピックアップしてもらい,お宅まで向かいました。

Hooper 先生の家からは,歩いてビーチまで行けるので,公園なんかにも寄りながらビーチまで散歩。今日の最高気温は 20 ℃と肌寒く,波も高かったので,泳ぐのは無理でした。


それでも,子供たちは波打ち際で砂遊び。


「明日もまた来るー!」とのこと。

この辺は他にもビーチがいっぱいあるよ。

2011年1月2日日曜日

Family Reunion

今日,無事家族がメルボルンに到着しました。これから一週間,オーストラリアに滞在です。

今日は初日でいろいろあって疲れたので,詳細は明日からレポートします。

では。