現在,オーストラリアは 1 月 25 日火曜日の午前 1 時を回ったところだが,月曜恒例,Cinema Nova で映画を観てきて,0:00 ちょい前に帰ってきた。冷静になるのに少し時間がかかったけれど,それくらい面白い映画に出会った。
月曜の Cinema Nova は 16:00 前の上映が 6 ドル,16:00 以降が 8 ドルという格安価格だったが,今日一ヶ月ぶりくらいに行ったら,16:00 以降が 9 ドルに値上げされてた。まぁ,通常が 17 ドル前後だからそれでも十分安いが…
まぁ,どうでもいい愚痴はおいといて…で,今日(もう昨日か),僕を興奮させた映画は "The Fighter" という作品,「ザ・ファイター」という邦題で 3 月に日本公開も決まっているらしい。
実在のボクサー,ミッキー・ウォードの半生を描いたボクシング映画。主役のミッキーにはマーク・ウォールバーグ,伝説のボクサーでありながらドラッグにおぼれるも彼のトレーナーとなる異父兄ディッキー・エクランドにクリスチャン・ベイル。半分ジャンキーみたいなこのハチャメチャ兄ちゃんがこの作品のいいとこをかなり持っていっている。クリスチャン・ベイルはこの作品で各映画賞の助演男優賞を受賞しているが,それも納得の力演。
この映画が他のスポーツものと一線を画しているのは,事実に基づくストーリーでありながら,良質のコメディにもなっているところだ。どこまでホントの話なのかわからないが,ミッキーの家族のハチャメチャぶりはかなり凄い。上述の兄ちゃんもそうだが,メリッサ・レオ演じる肝っ玉母ちゃんに,7 人もいる姉ちゃん連中、それにちょっと力の弱そうな父ちゃん。事実は小説より奇なりとはいうけれど,彼らが引き起こす騒動は落語よりも笑える。映画館で手を叩いて爆笑したなんて初めてかもしれない。
それでいて,映画のクライマックスはミッキーがロンドンで行なわれた WBU 世界戦で Shea Neary と対戦するところに置かれていて,この試合を含むラスト 30 ~ 40 分はスクリーンに釘づけになる迫力がある。これが全部実話だっていうんだから驚く。
ただ,先日発表されたゴールデン・グローブ賞を始め,アメリカの映画賞レースでは "The Social Network" の評判が異様に高い。どっちも見たけれど,僕はこっち ("The Fighter") の方が断然面白かったね。アカデミー賞でも,これら 2 作品に "The King's Speech","Black Swan" なんかが絡むと思うが,結果はどうなるかね。アレなのかね? 映画賞にも学閥みたいのがあって,こういう作品は不利だったりするのか?(実は今日は "Black Swan" を見ようと思ったんだが,チケット完売で見られなかった。来週の月曜に再チャレンジしよう。)
ゴールデン・グローブではクリスチャン・ベイルに加えて,助演女優賞もメリッサ・レオが持っていっているけど,こっちの方はどうだろうね。個人的には "Animal Kingdom" のジャッキー・ウィーバーの方が作品に与えた印象が強いと思うけどな。メリッサ・レオもクリスチャン・ベイルに押されてるだけかな? いずれにせよ,どちらもアウトロー的な一家の母ちゃんを演じていて,アカデミー賞でも二人の一騎打ちが楽しみだ。
うーん,冷静になってから描こうと思ったけど,興奮は覚めなかったな。
いや,とにかく必見の傑作。
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