@ The Regent Theatre
今夜は Collins St. にあるリージェント・シアターで "Psycho with Orchestra" を観賞しました。『サイコ』の公開 50 周年を記念した MIFF の特別上映で,バーナード・ハーマンによるオリジナルスコアの生演奏付き。演奏するのは,このために組まれた 50 人からなる弦楽オンリーのオーケストラ The Bates Motel Orchestra ってのもなかなか良い。公演も今日の昼と夜の 2 回のみという贅沢。僕は夜の回を見ました。
まず,劇場について触れておきましょうね。もともと 19 世紀末に映画館としてその歴史をスタートしたところらしいです。19 世紀末って,映画が発明された頃だけど,ホントかな? 大規模な改修をして今のような劇場になってからはまだ 15 年くらいということで,普段はミュージカルやコンサートがメイン。そういう意味でも,ここで映画とオーケストラを合わせたイベントを組むってのは,また粋な感じがしますね。劇場内は撮影禁止なのでお見せできませんが,内装も豪華で,劇場だけでも見に来る価値のある感じでした。約 2 ヶ月ほど前,チケット発売と同時に購入したので,座席は 2 階席の最前列中央,スクリーンは真正面で,オーケストラを見下ろせるという素晴らしい位置でした。
作品については,もはや解説の必要はないでしょう。映画史上に燦然と輝くマスターピースです。僕も何度も観ているけれど,今までと全く違った環境だったので,また格別。場内が暗くなって,演奏が始まると同時にソウル・バスによるオープニングタイトルが出た時点でもうワクワク。始まってしばらくは,映像よりも音楽の方に意識が行きがちでしたが,そのうちにオーケストラの存在を全く意識しないほど映像に引き込まれたり,そうかと思うと,「こここんな音楽だったけか?」と思って,またオーケストラに意識が引き戻されたりと,スクリーンとステージの上を浮遊しているかのような,特異な体験をしました。
良く見ると,指揮者の足元にビデオモニターと時計がある。そりゃそうだ。特にこの映画は,音楽と映像のタイミングが完璧に合っていないと意味をなさないので(例のシーンとかね),指揮者の役割は重要だね。演奏している側は指揮者に身を委ねるしかないわけで,上映が成功するかどうかもすべて彼一人にかかっているといっても過言ではない。いやぁ,いい仕事してくれたと思いますよ。プログラムによると彼は一応,ステージ上ではノーマン・ベイツ役ってことになっているらしく,最後はナイフかざして帰って行きました (^^;
上映後にはアンコールもありましたよ。
何演ったかって? あの曲ですよ,あの曲。
Psycho
(1960 年 / アメリカ / 109 分 / 白黒)
監督:Alfred Hitchcock
音楽:Bernard Hermann
出演:Anthony Perkins / Janet Leigh
指揮:Nicholas Buc (a.k.a. Norman Bates)
演奏:The Bates Motel Orchestra
★★★★★★★★★★
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