2010年7月22日木曜日

師曰く…

えー,タイトルはいいのが思いつかなかったんで,ダジャレです。

午前中,セミナーがあったので聞いてきました。Macquarie University の Ron Steinfeld さんの講演で,タイトルは "Efficient Public-Key Encryption from Ideal Lattices" というものです。タイトルが示す通り,格子ベースの公開鍵暗号法に関するもので,イデアル格子における最小長さのベクトルを見つける問題 (SVP) に基づく新しい方式に関する話です。従来のものと同じ計算量的安全性を仮定した場合,鍵の長さも,暗号化や復号化に要する計算時間も線形オーダーで収まるという話でした。

この辺の話はキチンと勉強したことがないので,細部まではフォローできなかったけれど,線形オーダーで実現できるということで,従来のものよりは現実味があるわけだが,実装しようとするといくつか問題もあるみたいです。いくつかパラメータを適切に選ばなければいけなかったり,関数の一部に正規乱数を使っているので,そのパラメータなんかも設定する必要がありそうだ。この辺がいい加減だと使っているハッシュ関数そのものに関わるので,問題になったりしないんだろうか??

ううむ,知的好奇心は刺激されて,時間があったら,もうちょっと調べてみたいような気がするけれど,とりあえず,目の前の問題に取り組まないとな…

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