2010年5月20日木曜日

もぎりパート2

今日は,スペイン映画祭の一環で,"Celia the Queen" という映画を見てきました。この映画は,サルサの女王と言われるシンガー,セリア・クルースのドキュメンタリーでした。サルサという音楽がどのようにして生まれ,世界に広がっていったか,そして,そのムーヴメントの中でセリアという存在がいかに大きかったかということが描かれた優れたドキュメンタリーでした。彼女のパーソナリティによる部分も大きいのだけれど,ドキュメンタリー映画で,これほど幸せな気分になり,楽しめた作品もめずらしいと思います。

映画の中では,著名人のインタビューも数多く含まれていて,クインシー・ジョーンズ,エミリオ&グロリア・エステファン,ワイクリフ・ジョン,アンディ・ガルシア(ちょっと謎),そして日本人では,オルケスタ・デ・ラ・ルスのヴォーカル,Nora さんも登場します。

アフロ・キューバンとかいう言葉がカタカナで書かれる時代になったけれども,ここに至る過程で,彼女の存在がいかに大きかったかということが描かれていて,20世紀の音楽史における記録としても貴重なものであるという印象でした。映画の中では日本で行なわれているサルホ・ナイトなどの映像も紹介されていました。映画は英語以外のスペイン語や日本語の部分は英語字幕が付いていたんだけど,目と耳が英語に慣れたところでいきなり日本語が聞こえてくると,キチンと聞き取れませんでした。思わず字幕を追っちゃったよ。

今回の上映は特別上映で,上映終了後に映画館のロビーでラテン音楽のライブパフォーマンスがありました(サルサというよりは,ショーロとかボッサ風だったけど)。ということで,料金も通常の 17 ドルよりちょっと高めの 25 ドル。まぁ,ライヴにフリードリンクがつくということで,ま,いっかと思いました。

ただ,問題は「もぎり」。今日は上映前にきちんとチケットをもぎってもらいましたよ。だけど,終了後のライブはチケットチェックなし。ぶっちゃけ,次の映画を待っている客や通りすがりの人がタダでワインやビールを飲めてライブを楽しめる雰囲気でした。ただ,プラス 8 ドルってことは,ワイン 2 杯も飲めば元は取れるわけで,事実グラスワイン×? 杯とバルセロナのビールを飲んだりしたので,十分満足。ほろ酔いでトラムに乗って帰ってきました。うっかり,トラムの停留所を 1 個乗り過ごしたよ。まぁ,1 個乗り過ごしても歩く距離はほとんど変わんないんだけどさ。

まぁ,映画と酒と音楽に身を浸していい夜だったな。惜しむらくは一人で行ったことか。

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