16 年前,僕が初めてオーストラリアに来た時,レストランで支払いのとき,
パイン,キャッシュ?
と聞かれ,
この国はマツボックリをカネの代わりに使うほど未開なのか…
とまでは思わなかったが,何のことかさっぱりわからんかった。少しやり取りして,やっと
Pay in Cash ?
と聞かれたことを理解した。
さて,先週行われたワークショップで,ある講演を聴いているとき,やたら
ア・キー・キー
と繰り返す。何キーキー言ってんだろう?と一瞬分からんかったんだが,その直後,スライドで情報量基準 AIC が出てきて,やっと理解した。
そう,AIC は Akaike Information Criteria と呼ばれる。日本語では赤池情報量基準。「ア・キー・キー」は「赤池」だったのか。Akaike だから,正確には
ア・ケイ・キー
と言っていたんだと推測される。「アカイケ」なんだけどねぇ。でも,講演者はオーストラリア人でオーストラリアなまりも若干あったから,どっちかっていうと,
ア・カイ・キー
と発音しそうなもんだけどな。これだったら恐らく文脈から予想できたような気がする。固有名詞だから,なまらないように気をつけたんだろうか?でも,この場合,なまった方が正解に近いのよね。いやぁ,残念!
ここで 1 年も暮らしていると,こっちのなまりがすこーしだけ伝染ってくることがある。というか,あえて,そんな風に発音することもある。
例えば,パブでビールをオーダーする時,ざわついているから聞き取りにくいのと,恐らくこっちの発音もあんまり良くないんだと思うが,聴きなおされることが時々ある。でも,
ペイル・エイル!
と注文するより,少しエとアの中間音くらいのつもりで,
パイル・アイル!
気味に発音した方が一発で通じる確率が高いような気がする。
そんなこんなで,すこーし伝染し始めているもんで,普段こっちの人達と会話していても,ときどき我に返って
やばっ!
と思う瞬間がある。なまったまま帰りたくはないんだけどねぇ。もうあんまり時間もないねぇ。
0 件のコメント:
コメントを投稿